先月、フランスで同性婚法が成立しました。喜ばしいことです。当日、教会で結婚式を挙げたカップルには心から祝福を送りたいと思います。
さて、本日朝日新聞に、中村江里子「パリからあなたへ」という連載記事に、このカップルの結婚を呪うような記事が掲載されました。サイトのアドレスはこれです。http://www.asahi.com/and_M/living/TKY201306170159.html?ref=comtop_list
いずれこの記事は読めなくなることと思いますので、私が問題だと思う箇所を引用します。この女性はフランスに住んでいるようですが、人生初めてのデモとして、同性婚反対のデモに参加した時の感想として、次のように書きました。「家族連れが多く、切実な思いが伝わってきました。それは私にとっても同じこと……。(一部略)。フランスは同性愛者に関して寛容な国だと思います。でも……子どもにとって両親がパパ二人とかママ二人というのは、あるべき姿ではないと多くの人が思っています。」
率直に言って、この人にとって、同性婚が切実な問題であるとは到底考えられません。自分は同性愛者ではない、家族がいる、結婚をしている、そういう人が、長い抑圧と差別のくびきをといて、やっと結婚を祝福される立場に立った人間の前に立ちはだかって、「結婚を許さない」と叫ぶのです。これは、偏見に基づいた憎悪の表明であり、最も恥ずべき行為です。
さらに、もう一点、いろいろな事情で、子供の両親がそろわないなかで、子育てに励んでいる人々はたくさんいます。私の姉もそうでしたし、いとこも子供の父親を明らかにしていません。そういう家庭に対して、幸せに生きる道をともに分かち合うのではなく、「あるべき姿ではない」などと暴言を投げつける野蛮さは決して許せません。このような発言を掲載した朝日新聞は、偏見を扇動したものとして断罪されるべきものと思います。
写真は、イギリスの港町ドーバーから崖伝いにハイキングをしたときの写真です。写っているのは私の連れ合いです。
追加:朝日新聞に、抗議のメールを書き送ったところ、本日次のような返事がきました。誠実な対応に、感謝します。
-----------------------------
日頃より朝日新聞デジタルをご利用いただき誠にありがとうございます。
朝日新聞デジタルお客様オフィスの○○です。
この度は、朝日新聞デジタルの収載記事につきまして、ご不快な思いを
させてしまい誠に申し訳ございませんでした。
■中村江里子 パリからあなたへ <フランスは“デモ”と“ストライキ”の国>
http://www.asahi.com/and_M/living/TKY201306170159.html
上記の記事では、同性愛に対する偏見を助長するような表現が
ございましたことを深くお詫び申し上げます。
なお、筆者の中村江里子氏、ならびに朝日新聞デジタル「&M編集部」より、
現在お詫びことばを掲載しております。ご確認いただけましたら幸いです。
■中村江里子 パリからあなたへ記事 <パリの美しい本屋さん>
http://www.asahi.com/and_M/living/TKY201307100275.html
今後は十分に注意をはらって参ります。
引き続き朝日新聞デジタルをどうぞよろしくお願いいたします。
追加の注:
書くまでもない、と思いはしたのですが念のために付け加えると、この中村江里子さんが後で書き加えたのは、そんなつもりではなかった、という、日本人がよくするいつもの言い訳です。自分が同性愛者に対して差別や迫害をしているという自覚はありません。誠実な対応、というのは、朝日の編集者が差別を認めた、という点に限ります。
さて、本日朝日新聞に、中村江里子「パリからあなたへ」という連載記事に、このカップルの結婚を呪うような記事が掲載されました。サイトのアドレスはこれです。http://www.asahi.com/and_M/living/TKY201306170159.html?ref=comtop_list
いずれこの記事は読めなくなることと思いますので、私が問題だと思う箇所を引用します。この女性はフランスに住んでいるようですが、人生初めてのデモとして、同性婚反対のデモに参加した時の感想として、次のように書きました。「家族連れが多く、切実な思いが伝わってきました。それは私にとっても同じこと……。(一部略)。フランスは同性愛者に関して寛容な国だと思います。でも……子どもにとって両親がパパ二人とかママ二人というのは、あるべき姿ではないと多くの人が思っています。」
率直に言って、この人にとって、同性婚が切実な問題であるとは到底考えられません。自分は同性愛者ではない、家族がいる、結婚をしている、そういう人が、長い抑圧と差別のくびきをといて、やっと結婚を祝福される立場に立った人間の前に立ちはだかって、「結婚を許さない」と叫ぶのです。これは、偏見に基づいた憎悪の表明であり、最も恥ずべき行為です。
さらに、もう一点、いろいろな事情で、子供の両親がそろわないなかで、子育てに励んでいる人々はたくさんいます。私の姉もそうでしたし、いとこも子供の父親を明らかにしていません。そういう家庭に対して、幸せに生きる道をともに分かち合うのではなく、「あるべき姿ではない」などと暴言を投げつける野蛮さは決して許せません。このような発言を掲載した朝日新聞は、偏見を扇動したものとして断罪されるべきものと思います。
写真は、イギリスの港町ドーバーから崖伝いにハイキングをしたときの写真です。写っているのは私の連れ合いです。
追加:朝日新聞に、抗議のメールを書き送ったところ、本日次のような返事がきました。誠実な対応に、感謝します。
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日頃より朝日新聞デジタルをご利用いただき誠にありがとうございます。
朝日新聞デジタルお客様オフィスの○○です。
この度は、朝日新聞デジタルの収載記事につきまして、ご不快な思いを
させてしまい誠に申し訳ございませんでした。
■中村江里子 パリからあなたへ <フランスは“デモ”と“ストライキ”の国>
http://www.asahi.com/and_M/living/TKY201306170159.html
上記の記事では、同性愛に対する偏見を助長するような表現が
ございましたことを深くお詫び申し上げます。
なお、筆者の中村江里子氏、ならびに朝日新聞デジタル「&M編集部」より、
現在お詫びことばを掲載しております。ご確認いただけましたら幸いです。
■中村江里子 パリからあなたへ記事 <パリの美しい本屋さん>
http://www.asahi.com/and_M/living/TKY201307100275.html
今後は十分に注意をはらって参ります。
引き続き朝日新聞デジタルをどうぞよろしくお願いいたします。
追加の注:
書くまでもない、と思いはしたのですが念のために付け加えると、この中村江里子さんが後で書き加えたのは、そんなつもりではなかった、という、日本人がよくするいつもの言い訳です。自分が同性愛者に対して差別や迫害をしているという自覚はありません。誠実な対応、というのは、朝日の編集者が差別を認めた、という点に限ります。
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